「貯蓄は三角、保険は四角」の意味
「貯蓄は三角、保険は四角」という言葉を聞いたことがありませんか?
貯蓄と保険は似ているようで大きな違いがあり、貯蓄があるから保険が必要ない、また保険があれば貯蓄がなくても安心というわけでではありません。
まず、貯蓄が三角と言われる意味を考えましょう。
貯蓄とは多くの場合、毎月コツコツを積み立てながらお金を増やすという作業を指します。
積み立ててきた期間が長くなればなるほど貯蓄した総額は大きくなるわけで、期間と金額とで三角形を作ります。
1年目よりも5年目の方が貯蓄総額は大きくなり、5年目よりも10年目の方が総額は大きくなるのが貯蓄の特徴です。
それでは、保険はどうでしょうか?
保険の場合には、加入してから1年目でも、また3年目や5年目、10年目でも補償額は変わりません。
毎月保険金を払い込むという点では貯蓄とよく似ているものの、万が一の時に受け取れる補償額という点では、加入期間に関わらず同一です。
加入してからの期間と補償額とでグラフを描くと、それは四角形となり、この点が貯蓄は三角で保険は四角だと言われるゆえんです。
貯蓄と保険の賢い選び方
貯蓄と保険とで、基本的な性質が大きく異なる点は理解できました。
それでは変動するライフステージの中で、どんなものは貯蓄とするのが賢いのか、またどんなものなら保険にするのがベターなのでしょうか?
まず貯蓄は、マイホームを購入したいので頭金を貯めるとか、将来の子供の学費に向けてというった明確な目標、そして具体的な金額を予測できるライフイベントの際に適しています。
その他にも、結婚資金を貯めたいという場合や定年後の老後資金を貯めるという場合にも、貯蓄という手段をとる人が大半でしょう。
それでは、貯蓄ではなく保険という手段を使ったほうがベターなのはどんなライフイベントでしょうか?
これは、思いがけず大きな出費となった場合に家計が圧迫されてしまうという場合です。
分かりやすく言うなら、万が一の時に出費を抑えたい時には、保険という商品を活用するのがおすすめです。
例えば病気やけがで入院した時に補償を受けられる医療保険をはじめ、自動車事故をカバーしてくれる自動車保険、万が一の際に家族が補償を受けられる生命保険などが該当します。
近年では、貯蓄の三角と保険の四角を融合した商品も登場しています。
例えば学資保険の中には、目標をもってコツコツ積み立てていく貯蓄商品に万が一の死亡保障を付けることによって、契約者に万が一のことがあっても受取人が路頭に迷わないという安心感を与えてくれる商品があります。
またガン保険の中には、ガンだと診断されたらまとまった金額の補償を受けられる貯蓄性のある保険商品もあります。