個人賠償責任保険の補償内容

個人賠償責任保険とは、日常生活の中で他人の所有物を壊してしまったり、他人にけがを負わせるなど、何かしらの損害を与えた時に補償してくれる保険です。
補償の対象となるのは自分自身のケガや壊れたものではなく、主に対物と対人が対象となる点が大きな特徴です。

個人賠償責任保険は単独で加入することも可能ですが、多くは他に入っている損害保険商品の特約として加入できます。
例えば家屋につけている火災保険、また自動車保険や傷害保険に加入しているなら、その特約として個人賠償責任保険を付けられることが少なくありません。
単独で加入する場合と比較して、特約として加入したほうがかかる保険料は安く抑えられることが多くお得です。
同じ補償内容でも掛け金が大きく変わりますから、まずはすでに加入している損保の特約として個人賠償責任保険を付けられないかどうかを検討することをおすすめします。

適用される範囲はどこまで?

それでは個人賠償責任保険は、具体的にどんな時に利用できるのでしょうか?
例えばショッピングに出かけた時に、うっかり商品を落として破損してしまった場合がこれに該当します。
小さな子供が店内を走り回って商品を壊してしまったり、持っていたバッグなどが商品にうっかりぶつかって破損した場合なども含まれるでしょう。
犬の散歩中に犬がウッカリ他人を噛んでしまった場合にも、その医療費や治療費は個人賠償責任保険がカバーすることになります。

近年増えているのは、自転車に乗っている時にウッカリ歩行者をひっかけてしまいケガをさせたというケースです。
この場合にも、個人賠償責任保険に加入していれば、補償を受けられます。
その他にも、マンションのバルコニーやベランダからうっかり物を落としてしまい、下の駐車場に止まっていた車に傷をつけてしまったという場合にも、個人賠償責任保険の補償対象となります。
車を傷つけようと故意にモノを落としたという場合は審査の結果対象外となるケースはあるものの、うっかりの事故に関しては保証対象となるので安心です。

また個人賠償責任保険は、場所に対してかけるわけではなく、人に対してかけるという特徴があります。
例えば子供が学校で他人にけがをさせてしまったとか、部活中に誰かをケガさせたという場合にも、個人賠償責任保険が適用される可能性は高いでしょう。

個人賠償責任保険に加入してカバーされるのは、契約者及び生計を共にしている同居の家族です。
つまり、大人だけでなく子供も保険適用の範囲内となります。
同居していない子供でも、親から仕送りを受けている未婚の場合には保険が適用されます。
ただし個人賠償責任保険の中には、生計を共にしていなくても同居している家族ならOKというものもあり、商品ごとに若干異なります。